ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第1回 車いすマラソン 副島正純

2016年02月21日 放送

車いすマラソンの世界メジャー大会を数々制し、「車いすマラソン界のレジェンド」と言われる副島正純選手のストロングポイント、それは「常識を打ち破る〝先手必勝〟」。そこには厳しい練習に裏打ちされた肉体と、副島選手の美学があった。
妻との二人三脚の合宿に密着。副島選手のストロングポイントを紐解く。

副島選手が競技として車いすマラソンと本格的に向き合い始めた背景にあったのは、奥様からの心強い一言と大きなサポート。ロンドンパラリンピックでは4位。夫婦2人3脚で目指すのは悲願のメダル獲得だ。
手の力だけで車いすを走らせ、42.195キロを走りきる車いすマラソン。トップ選手になるとその時速は30キロを超え、レース中にこぐ回数は1万回以上に及ぶという過酷な競技だ。
通常、車いすマラソンのセオリーは、風の抵抗を避けるために誰かの後ろにつき集団で走ること。先頭で風の抵抗を正面から受けるのは避けられるのが一般的だ。副島選手のストロングンポイントは「常識を打ち破る〝先手必勝〟」。不利と言われる先頭を自ら進んで走る。リスクを冒してもチャンスを掴むために敢えて挑み、そして、レースコントロールの術を習得した。…でも、それだけではない。
1月末、沖縄県宮古島の1ヶ月合宿で目にしたのは、圧倒的な体力とタフな精神。誰にも負けない持久力を手に入れるため、天気に関係なく、1日40km以上の距離を走破するハードな練習が続く。
ミリ単位でフィーリングが変わるという車いすの走りでは、今の自分の状態を知るために毎日の練習は欠かせない。休むとそれが分からなくなってしまうからだ。先手必勝を可能にする強さの裏側には、緻密で繊細な感覚とストイックに向き合う姿があった。
副島選手のストロングポイントは「常識を打ち破る〝先手必勝〟」。こだわりつづける美学は、絶対的な練習量と技術に裏打ちされたものだった。
2月28日、副島選手は東京マラソンに挑む。リオパラリンピックの切符を掴むために。

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