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今回は、府中市美術館で開催中の「諏訪敦『眼窩裏の火事』」展へ。諏訪敦さんは、写実絵画の第一人者で、緻密でリアルな作品を描く画家として知られています。しかしその作品を紐解いていくと、単なる写実というジャンルを超えた絵画であるということが分かります。今回は、諏訪敦さんご本人が登場!制作秘話やエピソードをたっぷり解説していただきます。「HARBIN 1945 WINTER」は、満州に渡り難民収容所で亡くなった諏訪さんのおばあさんを題材にした作品。病気で痩せ細った老婆の亡骸が描かれていますが、実はこの絵の下には、健康な女性の姿が描かれていると言います。その知られざる制作過程とは…?そしてコロナ禍で取り組んだという静物画には、仙厓義梵の禅画のオマージュ作品も。諏訪さんが考える「悟り」とはどういう状態なのか、それをどうやって絵にするのかが見えてきます。過剰ともいえる膨大な取材によって作品を描き上げる諏訪さん。話を聞くと、画家がどうやって作品を作るのか、対象とどう向き合っているのか、さらには人の死とは何なのか…様々なことを考えさせられます。普段とはひと味違う濃密な絵画鑑賞を、ぜひご一緒に。
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