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#68

初回放送:2023年10月29日(日)22:00〜22:54

キャスト

ナレーター(N) / ちふゆ(ネクシード)

デイヴィッド・ジェニー / 露崎  亘(ケンユウオフィス)
ドメニック・ゴドリー / 矢野 龍太(アーリーウィング)
ハンスルエディ・ヴァイリック / 斉藤 優希(プランダス)
フランチスカ・レルヒャー / 押川 チカ(ネクシード)

放送内容

グラウビュンデンにあるスイス国立公園はアルプス最古の自然保護区です。この地で誕生した多くの野生を科学者たちが注意深く見守っています。今はヒゲワシが巣作りする場所で羽を探す任務に取り掛かっています。ヒナが巣から飛び立った時に落ちた“むく毛”を見つけられれば遺伝子情報を採取することができ、この地に戻ってきたヒゲワシの系譜を把握する一助になります。
メルヒゼー・フルット近くの自然保護区では一時期、ヒゲワシの姿が消えたことがありました。子羊や人間の子供を襲うと信じられ駆除されてしまったのです。しかし実際にはヒゲワシは死肉しか食べません。80年代にヒゲワシの野生復帰計画が始まり、科学者たちの尽力で今は300羽ほどが生息しています。
アルプス西部に位置する町ハリングセには猛禽類の繁殖場があり、40年以上ヒゲワシの飼育が行われています。ここは鳥たちの小さなオアシスで、ヒゲワシはつがいで暮らしています。ヒゲワシはパートナーを注意深く選ぶので、よほど相性が良くないと一緒になりません。彼らの関係はとてもロマンチックです。一度つがいになると一生涯、添い遂げます。
スペインのピレネー山脈にはヨーロッパいち多くのヒゲワシが生息しています。
山は荒々しく原始的で人の手がほぼ入っておらず、ヒゲワシにとってはまさに理想的な環境でエサは豊富にあります。今までピレネー山脈でヒゲワシが絶滅したことはありませんでしたが現在、人間のせいで危険に晒されています。ヒゲワシが食べる動物の死肉に毒や薬物が残留しているのです。

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