水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ太陽と情熱のアンダルシア スペイン カディスからロンダまで

2014年7月9日 初回放送

イベリア半島の最南端。目の前に大西洋と地中海を望むアンダルシア地方。
ジブラルタル海峡を挟んでわずか15キロ先は、アフリカ大陸です。
そのためヨーロッパとイスラム世界が交わるアンダルシア地方は、古くから独自の文化が育まれてきました。

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海峡の北側に美しい海岸「コスタ・デ・ラ・ルス」が広がります。
「コスタ・デ・ラ・ルス」とはスペイン語で「光の海岸」を意味します。
その海岸に位置する街が「カディス」です。
紀元前10世紀頃に、フェニキア人により築かれました。
街は古代の地中海交易に始まり、大航海時代には新大陸との海上貿易の拠点にもなり、スペインを代表する港湾都市として栄えました。
カディスは古くからヨーロッパ有数のマグロの水揚げ地とされてきました。
海岸沿いにはマグロ漁の歴史を伝える古代ローマ時代の遺跡があります。
マグロ漁の歴史は古く、紀元前10世紀にはすでにオイル漬けや塩漬けが作られていたといいます。古代ローマでは重要な産業の一つとされてきました。

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カディス郊外は塩の産地としても知られます。海水を引き込んだ塩田が、
一面に広がっています。アンダルシアの気候は日差しが強く雨が少ないため、天然塩作りには最適です。塩田の海水は、高い気温や内陸からの強い風で蒸発し、塩の結晶だけが残ります。その塩はミネラル分が多いことで人気です。

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2月の下旬から始まるカーニバルは「カディス」の名物となっています。
仮装した人たちが歌い踊りながら街を練り歩きます。
「カディス」から北へおよそ38キロ。「ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ」の街は、シェリー酒とフラメンコの故郷として知られています。
市内で最も有名なシェリー酒蔵が、「ゴンザレス・ビアス」です。
創業は1835年。地元生まれのシェリー酒を世界中に広めた酒蔵です。

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「ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ」では、毎年2月から3月にかけてフラメンコフェスティバルが開催されます。この期間は世界的なダンサーのレッスンを受けることができます。フラメンコは、庶民が歌や踊りで楽しんでいたものが始まりで、アンダルシアで成立したといわれています。
「ドニャーナ国立公園」は、スペイン最大の国立公園で世界遺産に登録されています。公園内では多くの野生動物を見ることができます。

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アンダルシア地方の内陸にあるロンダは、川の浸食によって削られた断崖の上にあります。
1785年に建設された闘牛場があります。スペイン国内で最も古い闘牛場の一つとされています。ロンダは現在見られる闘牛の発祥地と言われ、この闘牛場からは多くの有名な闘牛士が生まれました。
スペインの闘牛は、貴族が馬に乗って槍で野生の牛を追った狩猟が始まりと言われています。その後、貴族に対する闘牛禁止令が出たためこれが衰退。代わりに18世紀に入り、市民の間で牛と人が直接対峙する闘牛が誕生したといいます。

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ロンダには「闘牛学校」があり、プロの闘牛士を育てています。
アンダルシア地方だけでもこうした学校が数多くあり、生徒たちは公的援助により無料で授業が受けられます。
闘牛場の横に人気のレストランがあります。
牛の尻尾を使ったオックステールシチューが人気で、その料理と闘牛を目当てに、著名人も多く訪れています。その一人がアメリカ人の文豪・アーネスト・ヘミングウェイです。ヘミングウェイも愛したオックステールシチュー。美容に良いゼラチン質を多く含む事から、女性にも人気です。

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