ストロングポイント

毎週日曜 18:00~18:30放送

放送内容

第59回 パラ卓球 吉田信一

2017年04月01日 放送

パラ卓球・日本選手権6連覇中の吉田信一選手。リオパラリンピック出場も果たし、世界と戦う彼の武器は、ラケットの両面を巧みに操り、正確なコントロールで相手を翻弄する “変幻自在のラケットさばき”!いかにしてその技は生み出されたのか?挑戦を続ける吉田選手に迫る。

国立研究所に勤めるかたわら、卓球で世界に挑み続ける「金髪の卓球王」吉田信一選手、51歳。福島県で生まれ育ち、高校生の時に交通事故で車椅子生活になる。28歳、地元・福島で障がい者卓球クラブに出会うと、すぐさま夢中になって競技に打ちこんだという。試合で負けた経験を糧に、懸命に研究と練習とを重ね、やがて様々な大会を勝ち抜くほどに。34歳でさらに上を目指して上京し、今や国内に敵なし!「日本」を背負って世界で戦うまでになった。

パラ卓球は、健常者の卓球と道具もルールもほとんど同じだが、障がいの程度によってクラスが分かれている。1から5が車椅子、6から10が装具を利用する。吉田選手は、車いすのクラス3。
日本選手権6連覇、向かうところ敵なしの吉田選手のストロングポイントは「変幻自在なラケットさばき」。ラケットのフォアとバックでラバーの種類を変える選手がほとんどで、しかもその使いわけには微妙なコントロールが必要となる。だが、吉田選手はフォアもバックも関係なくラリー中にコロコロ反転させ打ち、打つ角度や回転の違う球種を瞬時に打ち分ける。対戦相手はどういう球が返ってくるか読めず、翻弄されるばかり。車椅子上の制限された動きであっても有利なゲームを展開すべく、吉田選手は試行錯誤の末にラケットを反転して変幻自在な返球をモノにした。相手の意表をつき、重心を崩す…そこで生まれた隙を狙って瞬時に攻撃に出るのだが、そこでも「寸分の狂いもない正確なコントロール」という武器が、いかんなく発揮される。
50歳を超えた今も日々進化する吉田選手。世界で勝ち抜くために、もっともっと上手くなりたい!という強い思い。だからこそ、他の選手がやらない技を考え実践するのだ。

2011年、東日本大震災後の国際大会に出場した時のこと。世界中の選手から、故郷・福島を応援するメッセージが寄せられ、吉田選手の意識も大きく変わり、「被災した人達に元気を与えたい!」という気持ちが湧く。以来、そんな強い思いを支えに国際大会を勝ち抜き、リオパラリンピック初出場につながった。
そして、震災から6年たった今年3月11日、ジャパンオープン・パラ卓球選手権が福岡で行われた。この大会は障がいのクラス分けがない言わば「無差別級」。決勝まで勝ち進んだ吉田選手が対戦するのは、27勝という前人未到の記録をもつ岡紀彦選手。パラリンピックに3大会連続で出場した強豪で、吉田選手よりも障がいが軽いクラス5に属する。クラス3の吉田選手は一度も勝った事がない相手だ。
第1セットを奪ったのは、岡選手。続く第2セットは吉田選手が奪取。「変幻自在のラケットさばき」でポイントを重ね、試合は一進一退。そして、ツーセットオールで迎えた最終セットもデュースまでもつれこむ。意地と意地、技と技のぶつかり合いを制したのは、吉田選手!最後は気迫で優勝をもぎとった。運命の3.11に、強敵から勝ち取った頂点-。吉田信一、51歳。ふるさと・福島のため、これからも走り続ける。

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