ストロングポイント

毎週日曜 18:00~18:30放送

放送内容

第107回 パラアイスホッケー 上原大祐

2018年03月03日 放送

バンクーバーパラリンピック銀メダルの立役者、上原大祐選手が4年ぶりに日本代表に戻ってきた。小さな体ながら、大柄な海外勢にも引けを取らないプレーでリンクの上を縦横無尽に駆け回る上原選手。その原動力は、引退している間に出会った子どもたちの笑顔。バンクーバーのメダルは、自分のため。平昌では応援してくれている人たちのためにメダルを取る!決意を胸に、上原選手が8年ぶりのパラリンピックに挑む!

長野県軽井沢出身。先天性の二分脊椎症により、生まれつき両足が麻痺している。車いす生活が始まったのは3歳のとき。幼いころは、スポーツとは無縁の生活をしていた。
上原「そもそも私、小学校の時ピアノ弾いていて、中学からトランペットで、高校からギターでという感じなので、スポーツをしていた人間ではないんですね。もともとが」
パラアイスホッケーとの出会いは大学2年生のとき。知人に誘われ、代表合宿の見学に訪れたのがきっかけ。
上原「そしたらその場で、氷乗ってみなよって乗って、それで“おお、これだ”と思って始めたという感じです。このスレッジという乗り物に乗った時に、なんかすごく楽に動けるなだとか、あとはこれすごく楽しいなだというのが感じられたっていうのがしっくり来たっていうところですね」
一瞬でパラアイスホッケーのとりこになった。パラアイスホッケーの試合は、健常者と同じリンクで行われる。人数も同じ6人。試合は3ピリオド。各ピリオドの時間は、健常者より5分短い15分間。

めきめき頭角を現すと、トリノパラリンピックに初出場。続くバンクーバーパラリンピックでは、準決勝のカナダ戦で値千金の勝ち越しゴールを決め、銀メダル獲得に大きく貢献。その後、アメリカへのホッケー留学を経て引退。NPO法人を立ち上げ、障がい者の子どもたちにスポーツの楽しさを伝える活動に取り組んでいた。

しかし、去年、平昌パラリンピック出場をかけた世界最終予選を前に現役復帰。日本代表の一員として予選突破に貢献した。1月に行われた国際大会でも、健在ぶりを見せつけた。上原選手は、予選リーグ全試合にスタメン出場。大柄な海外の選手にも当たり負けしないプレーで存在感を見せつけると、ノルウェー戦では日本代表のベストプレーヤーに選ばれた。ストロングポイント“小さな体を生かしたプレー”とは。日本代表の中で一番小柄な上原選手。しかし、試合になると見事な身のこなしで大柄な選手たちの間をすり抜けていく。大きな選手と対峙するとき、常に心がけていることがある。
上原「身体が小さいからこそ、どうやったら当たられないようにしたらいいかとか、どうやったらでかい選手を抜けるだろうとか、どうやったらでかい選手と接触せずにいいプレーができるかだとか、そういうのをずっと考えながらやってきたので、考えることが好きだし、そんなに違和感はないかなって感じですね」

東京・渋谷区にある子育て支援施設。上原選手がおこなっていたのは、子どもたちにパラスポーツを体験してもらうイベント。活動のきっかけはアメリカで目にした障がい者の子供たちが気軽にスポーツを楽しむ光景。日本でも同じような環境を作りたいと2014年、NPO法人を設立。障がい者と健常者がともにスポーツを楽しめる機会を提供している。
上原「オリンピックの競技って我々だって何かするっていう事はできないんですけれども、パラリンピックの競技ってみなさんが車いすに乗ったら出来る競技っていっぱいあって、どちらかというと誰もが出来るスポーツってパラスポーツの方なので、そういう意味で言うと健常者の方たち向けにそのスポーツの体験会をしたりとか、スポーツを通してみんなで交わろうだとか、そのようなことをしているNPOです」
上原選手が現役復帰を決めた理由の一つは、こうした子どもたちとの触れ合いにある。
上原「障がいを持った子どもたちやその親御さんたちが『上原さんが氷の上に立っている姿を見たことがない、見てみたい』というリクエストが多くて、じゃあ私が氷の上に乗って、ホッケーを楽しくやる姿を見ることによって、スポーツって楽しいなとかまた新しく挑戦することは楽しいことなんだなということを皆さんにお届けできたらいいなと思って(現役)復帰しました」
また現役復帰後は、後輩の育成にも力を入れている。この日は、マンションの一室で試合の映像を児玉選手とチェック。プレーを何度も見返しながら、動きの狙いや意味を確認。
上原「私が復帰したのが去年の6月で、いまひとつ皆がプレーを理解していなかったり何かを意識づけて練習したり試合することがすごく不足しているなと思って、試合の時とかは体2割頭8割でプレーするものだと思っているので脳みそを使うトレーニングという感じですね」
児玉選手は、この勉強会に参加するようになってから急成長。1月に行われた国際大会では、チェコ戦で先制ゴールを決める活躍をみせた。日ごろからホッケーについて考えることが、選手としての成長につながる。平昌パラリンピックは目前。上原選手の意気込みは。
上原「楽しみですよ。基本的には、緊張している人もいればちょっと力の入っている人もいると思いますけど、何よりもリラックスして楽しまないと結果がついてこないと思うので、あまりこわばらず、怖がらず、楽しくいきたいと思います。できるだけ自分が氷の上で走っている姿を子どもたち、その親御さん、いろんな人たちに見てもらって、日本に帰ってきた時にみんなに挨拶に行けるような、そんなホッケーをして来られたらいいなと思っています」

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