北イタリアの小高い山の上に塔がそびえる村。
1323年、中世の時代に敵を見張るために
作られた塔は村人たちの誇りだ。
塔がある山を囲むようにして、家々が点在する。
家畜を飼い、畑を耕し、助け合いながら生きてきた。
塔は700年にわたり、
村人たちの暮らしを見守ってきた。

深夜2時にもかかわらず、台所に立つ祖母。
彼女は69歳。真夜中のクッキングは、長年の習慣。
料理をしながら考えるのは、家族のことばかり。
「家族が元気でいられますように」と、
ありったけの想いを料理に込める。
互いに思いやりながら一日一日を大切に生きる、
そんな家族の物語。