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東京・五反田にある「オイシックス株式会社」。ウェブ上で有機野菜やデザートを販売するベンチャー企業である。ここで扱った、昨年のナンバーワンヒット商品が、「リッチマンゴープリン」。通常市販されるマンゴープリンが果肉含有量10%程度なのに比べ、45%も使った濃厚な味わいが人気である。そのかつてない味に飛びついたのが「ブロガー」と呼ばれる、ブログから情報収集や発信をする人々だった。ブログ上で火がついた、このマンゴープリン、噂が噂を呼び、遂には昨年1年間で12万個以上を売り上げ、会社の収支も大幅に伸びた。今、「ブログ」の宣伝効果を、もはや誰も無視できない時代となった。
現在、日本のブログ人口は868万人。「ウェブ2.0」と呼ばれる新たなIT時代を向かえ、ブログは単なるインターネット上の日記という概念を越え、様々な活用法が展開されている。営業にブログを最大限活用する者あり。ブログに特化したヒット商品が現れ、さらにはブログを書くプロが現れた。今、「ブログ」から生まれるものは何なのか?そこには、どんな可能性が秘められているのか?!
今、増殖を続けるブログは、新たなマーケティングの対象となっている。ビジネスの世界は迅速だ。2006年12月、ブログに特化した新たなデジタル機器が販売された。ブログモード搭載デジタルカメラである。従来のデジタルカメラだと、画像サイズを縮小しなければならなかった。しかしこれは撮影した写真をそのままブログに貼り付けられるのだ。
今や、企業はブログにビジネスチャンスを見出している。東京・渋谷の「ロフト」でも、ブログに結びついた手帳がヒットしていた。1日に50冊から100冊以上売れているという「ほぼ日手帳」は、2007年度版で20万部の販売が見込まれる大ヒット商品。「ほぼ日刊イトイ新聞」というインターネットのサイトから生まれた商品で、あのコピーライター・糸井重里氏が運営しているサイトだ。一日平均130万アクセスを誇る人気サイトからは、数多くのヒット商品が生まれてきた。この「ほぼ日手帳」も、そんな人気アイテムのひとつ。この手帳を開発した松本絢子さんは、28歳。まさにブログ世代であり、その感性は時代の空気を反映させた。1日1ページを自由に書き込めるのが特徴。ブログ用に日々の出来事をメモできるのだ。そこがウケた。ブログ世代の台頭は、手帳のあり方を変えた。
商品販売だけがブログの活用法ではない。渋谷駅近くの雑居ビルにある「アールイー不動産」は、開業してわずか1年あまりながら、ブログを活用し好調な業績を上げている。その原動力が、社長自身の書くブログ。営業にブログをつなげた都筑晋一郎社長は社員5人にもブログを書かせている。コストもかからず、集客効果も高い。ブログを見てやってきたという女性は、内容が「日常が垣間見えて温かい感じがする」という。それが決め手でマンション購入の仲介を頼むことになった。社長ブログは立派な広告となっていた。営業につなげた「活用テクニック」とは、一体どんなものなのか。
1)妻のことを書く
『今日のメルマガの編集後記にも書いたのですが、いやー、久しぶりに美味しい焼肉を昨日、いただきました。…このブログ、妻が見ませんように!』
都筑社長はブログで妻のことをよく書く。それは顧客の多くが夫婦で相談に訪れることが多いからだという。自らが既婚者であることをアピールすることで、意識や考え方の共通点を見出すことができ、相談がスムーズになるのだという。
2)毎日書く
「日々活動していることをお客さんに伝えるのは、非常に大事なことだと思います」
毎日ブログを続けることで、顧客に対して誠実さや信頼感をアピールする。この信頼関係が、実のある営業に繋がるのだという。内容に留意し、毎日書き続けることが重要と分かっていても、なかなか出来ないのも事実。そこに目をつけた人物がいた。
プラスネット代表・天毛氏が運営するのは、その名も「ブログライター」というサイト。ブログライターとは企業のブログを代筆するいわばゴーストライター。現在、400名以上のライターが在籍しており、これまで大手メーカーなどのブログを担当してきた。
しかしなぜ、販促ツールも多く持つ大企業が、あえて「ブログライター」を利用するのか。
企業イメージに重きを置く大企業は、ブログを通しての端的な利益より、長期的なイメージ構築を大切にする。そこで文章のうまいプロに依頼するというわけだ。
ビジネスの世界における、ブログの進化は始まったばかり。そこに、かつての日記は存在しない。
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