大相撲横綱 白鵬

平成の大横綱、白鵬。
優勝回数23回。そのうち全勝優勝が8回でこれは歴代1位の記録。
さらに、横綱となった2007年以降6年連続で年間最多勝を記録するなど、
輝かしい実績が圧倒的な「強さ」を物語っています。

15歳でモンゴルから来日。
2ヶ月という短期間で、日本の相撲部屋への入門が決まらなければ即帰国。
そんな条件の中、一緒に来日した仲間たちはスカウトされ次々と上京。
しかし、色白で身体が細かった少年にはなかなか声がかかりません。
最終的に宮城野部屋への入門が決まったのは帰国予定日の前日だったといいます。

今や、大横綱となった白鵬関ですが、入門当初は全く稽古についていけませんでした。
日本語が話せず、文化も違い、上下関係も厳しく…。
過酷な道のりが、モンゴルから来日したばかりの少年を待ち受けていました。
しかし、海を渡ってやってきた自分に帰る場所は無い、送り出してくれた両親にも申し訳ない、
そんな思いで稽古に打ち込みました。

土俵の上で相撲に育てられ、今年で13年目。
横綱昇進が決まる直前に、今は亡き大鵬親方の元を訪ねるとこんな言葉を贈られたといいます。
「横綱は宿命」
以来、白鵬関はその肩に日本の相撲界を背負い、宿命と向き合ってきました。
そして今、日本人よりも日本人らしい横綱として土俵の上に君臨しています。