競泳入江陵介

ロンドンオリンピックで3個のメダルを手にした入江陵介。
次こそは悲願の金メダルを。誰もが彼に期待を寄せる。

しかし2013年の世界選手権。
金メダルはおろか、メダルにすら届かず惨敗。
「リオのことは考えられない」口から出たのは引退をほのめかす言葉。

さらに、ヘルニアを発症し泳ぐことも出来ない日々。
結果が出せない自分を責め、水泳を続けるべきか迷っていた。
そんな入江の心を動かしたのは一人のアスリート。

ソチオリンピックに出場した浅田真央、その人である。
金メダルを期待されながらもショートプログラムでミスを連発。
メダル獲得の可能性は絶望的な状況。
それでも浅田は、フリーの演技に全てをこめた。
浅田の渾身の演技に世界中が魅了された。

この演技を目の当たりにした入江は、ある答えにたどり着く。
大事なのは結果ではなく、自分の最高のパフォーマンスをすること。
シンプルに最高のパフォーマンスを目指すと決めた入江。
心から迷いが消えた。

3度目の夢舞台へ、進むべき道はハッキリと見えている。
今よりもっと速く、もっと力強く。