フェンシング太田雄貴

ロンドンオリンピック・フェンシング団体で見事銀メダルに輝いた日本。
準決勝、「奇跡の2秒」から勝利をたぐり寄せたのが太田雄貴選手。
アテネ・北京を経験し、エースとして日本のフェンシング界を牽引してきました。
「ずっしりと重たいメダルです。団体4人で獲れたメダルはうれしさ4倍、でも重さは4分の1かな」と言って笑います。

個人としては北京五輪で銀、その後世界ランキング1位にまで上り詰めた太田選手。
それだけに世界で結果を出すことで得られるものの重要性を誰よりも感じていました。
「ロンドンでは団体のメンバーに“人生を変えるぞ”という言葉をかけて試合にのぞみました」
という太田選手。
準決勝ドイツ戦での勝利については、「奇跡の2秒などと言ってもらえるが、もともとは自分で不利な状況を作ってしまったわけで（笑）」
「“人生を変える”と言っていた自分が皆の頑張りを無にするわけにはいかなかった」と振り返ります。

銀座で行われたメダリストたちの凱旋パレード。
同じころ太田選手が青春時代を過ごした京都の平安高校を訪ねました。
名門・平安高校フェンシング部では団体戦での勝利を重んじてきたといいます。
卒業生が現役の指導をするのも昔からの伝統。
“いつか太田先輩を超えたい”
フェンシング部の生徒たちはいつものように厳しい練習に励んでいました。